

というわけで今回は「MR営業のコツ」というテーマで書いていきたいと思います。
ここで紹介されている方法を試したからといって確実に営業成績が上がるわけではありませんが、営業に詰まっているのであれば是非一読していただければと思います。
まずMR営業の特徴を整理します。
- 営業相手が医者(知識が豊富)
- 長い時間をかけて信頼関係を構築する
- 製品力(薬)に依存する部分もある
- 経費が使える
- 継続的に使ってもらうことを目的とする
こんなところです。
他の業界の営業職の特徴も少し紹介します。
- 営業相手が一般の人(知識が少ない)
- 短い期間で信頼関係を構築する
- 値段が大切
- 経費は使えない
- 家を買ってもらうことが目的
この特徴は実際に不動産営業の経験者に聞いた特徴です。
もう一つ紹介します。
- 営業相手が一般の人(知識が少ない)
- 短い間で信頼関係を構築する
- 経費は少し使える
- 契約することを目的とする
- 知り合いに営業することもある
この特徴も実際に生命保険営業の経験者に聞いた特徴です。
このように営業といっても業界によってかなり異なります。
具体的にどんな点が異なるかというと・・・
営業する相手
→相手の知識量やこちらとの立場関係が変わってきます。
MRの場合相手が医者なので当然知識が豊富です。
こちらもそれなりに知識がないと厳しいです。
また立場も医者よりMRは低いです。
従って、知識が豊富な相手に営業することになるのでそれなりに大変ですし、立場も低いので強いメンタルが必要になります。
営業する商品
→一回の契約や購入を目的とするのか
それとも
→継続的に購入してもらうことを目的とするのか
MRの場合継続的に購入してもらうことを目的としています。
従って、長い目で営業していく必要があります。
経費は使えるのか
→飲食費を使えるのかどうか
MRは飲食がわずかですができます。
利用できるだけ利用しましょう。
などの観点で考えるとかなり違いますよね。
だからMRの営業で成果を出すにはMR営業の特徴(上に書いたやつです)をしっかり把握した上で戦略を考える必要があります。
その中でも営業という職種に共通することは
- 信頼関係の構築
- 口コミまたは紹介で製品を広める
多少の違いは業界によってありますがこの2点は鉄板ですね。
信頼関係の構築
顧客との信頼関係がなければこちらの話を聞いてもらえない(話を聞いてもらえたとしても受けながされる)のでどんな営業であれ顧客と信頼関係を構築することは重要です。
口コミまたは紹介で製品を広める
もう一つはいい商品(薬)であれば実際に使っている人が宣伝します。
学会がいい例です。
いい薬であれば実際に処方している先生が学会でその薬について発表します。
そして他の先生にも薬の良さが広まるわけですね。
もちろん実際に使ってみて使用感があまり良くない製品は口コミや紹介では広まらないのでやはり製品力は大事です。
情報提供で大切なこと
薬の場合は製品そのものの特徴は変わりません。
変わるのは使い方です。
ここはMRの情報提供が大事になってきます。
薬の効果が出やすいとされる患者さんにしっかり使用してもらえるように情報提供することが大事です。
薬によって得意分野はあります。
その住み分けはMRの情報提供によって確立することが可能ですので薬のPRをする際にはどんな患者さんに使用すると効果が出やすいのかをしっかり訴求する必要があります。
MR営業の方針
短い期間であればなりふり構わず実績だけを確保するような営業スタイルでも成功するかもしれませんが長い期間で考えるとあまりよくありません。
MR営業では長期スパンで活動していかないと顧客との信頼関係は構築できませんし売り上げは伸びません。
だから最初の我慢は必要になります。
成果が出なくても一定の仕事をし続けられるかがポイントです。
うさぎと亀の話に例えれば亀でOKです。
しっかりとゴールにたどり着ければ多少時間がかかっても大丈夫です。
飲食最強説
飲食は強いです。
例えば昼を食べる目的があって友人とレストランに行ったとします。
たいていの場合昼を食べながら話しますよね。
お互い無言で昼を食べることはありえないと思います。
だから誰かと飲食に行けばその人と話す機会を得ることができます。
しかも料理が美味しければなおさらです。
MR営業ではわずかですがまだ飲食ができるのでこれは活用した方がいいですね。
このまでのことをまとめると・・・
- 信頼関係の構築に力を入れる
- 営業する製品の力をしっかり分析する
- 効果が出やすい患者さんをしっかり紹介する
- MR営業は長期スパンで考える
- できれば飲食を利用する
こんな感じになります。
ここまでMRの営業のコツについてざっくりと書きましたがさらにもっと細かくこれから紹介していきます。
長いですが是非最後まで読んでみてください。
パート1.自分の活動量を上げる
営業で成果を出すには活動量が大切になってきます。
量よりも質と言われますが質を追求するには最低限の量は必要です。
量をある程度こなさなければ質は良くなりません。
新人の時「上司からガッツリ訪問しろ」と言われたのはあながち間違いではなかったのかもしれません。
ただ、いつまでも量を重視する営業スタイルではあまり成長できないので徐々に質にもこだわっていく必要があります。
繰り返しになりますが最初から質にこだわるのは良くないということです。
1-1.計画を立てる
なぜ仕事で計画を立てるのかというとスマートに行動するためです。
計画していないとなんとなく直感で思いついた施設に訪問したり話す内容も適当になってしまいます。
これでは面会の量も質も落ちますので訪問計画を立てることは重要ですね。
優先順位を決めて訪問計画を立てないと自分が訪問しなければならない施設への訪問ができなくなってしまう恐れがあります。
こちらも参考にしてみてください。
1-2.モチベーションをあげる
過去に「やる気が出ないから今日はもう帰ろう」と思った経験や「勉強しようと思ったけど後回しにした」などの経験はないですか。
僕は何度かあります。
このような怠慢な行動をとってしまう原因はモチベーションが下がっているからです。
MRは自由度が高いので仕事をこなしていく上でモチベーションは重要な要素です。
下手すると大幅な時間をスポイルしてしまいます。
仕事のモチベーションの上げ方に関しては人ぞれぞれ違うと思いますので最終的には自分にあったやり方を見つけていくのがいいと思います。
僕の場合はできるだけ仕事をルーティン化することでモチベーションを少しコントロールしていました。
仕事をやらなくなればどんどんやらなくなります。
従って、ある程度決まった行動を取ることでそれを防止していました。
また適度な息抜きは必要なので常にフルパワーで仕事をする必要はないと思います。
ただ、いつまでもオフモードではいけないので強制的にオンにする行動をあらかじめ仕込んでおくことはモチベーションを上げる上で意外と役に立ちます。
これが僕の場合ルーティン化です。
一回オンになれば少しはその状態を維持することができます。
ちなみにサボる時はサボることを計画してサボった方がリフレッシュ効果は高いですね。
「やっちまった」といううしろめたさなくなります。
あとモチベーションに効果があったのがお楽しみを作るということですね。
2ヶ月に一回くらいお楽しみを作ると結構頑張れました。
僕の場合は焼肉が好きなので焼肉の計画を定期的に立てていました。
パート2.自分がパワーアップする
自分がパワーアップすれば営業成績は良くなる可能性が高いです。
だから自分自身を鍛えることはMRの営業で成果を出すには必要だと思います。
スポーツに例えればフィジカル面ですね。
プロスポーツ選手はみなさんフィジカルトレーニングに時間を費やします。
ただMRの営業は運に左右されることも多いので自分がパワーアップしたとしても営業成績が上がらないことも確かにあります。
そんな時でも無駄と思わずに自分自身をパワーアップさせてみてください。
チャンスはふとした瞬間に訪れます。
自分自身を鍛えていればものにできるチャンスも増えます。
僕がMRをやっていた頃一瞬のチャンスをものにしたエピソードがこちらになりますので良かったらどうぞ。
2-1.プレゼンスキルを向上させる
MRは説明会という名のプレゼンをする機会が豊富にあるのでプレゼンスキルは重要です。
しかも使うスライドはアレンジすることは不可能なので
- いかに相手にわかりやすく伝えられるか
- いかに相手を飽きさせないで話せるか
この2点が大切です。
MRのプレゼン関連はこちらにまとめてあります。
2-2.知識を増やす
営業では人と話すことがメインなので知識が豊富にあればそれだけ有利に営業活動を進めることができます。
僕が重要だと思う知識は
- 自社製品が適応となる疾患の知識
- 自社製品の知識
- 競合品の知識
- 医療業界の知識
- 人の特性の知識(心理学)
です。
疾患の知識の習得には専門書を買うのがおすすめです。
僕もMRの時に何冊か医学書を読みました。
サイトだとQLife、ケアネットがおすすめです。
自社製品の知識の習得方法は色々ありますが自社製品に関するパンフレット、文献、学術書を読むのがいいですね。
そして読んだら概要をまとめておくのがおすすめです。
概要をまとめる際には
- 効果
- 副作用
- アドヒヤランス
を中心にまとめておくと便利です。
当然薬は処方される患者さんによって効果は異なります。
従ってまとめる際は平均の値を採用してください。
例を出すと「糖尿病の治療薬であれば◯ヶ月でHbA1cを大体◯◯改善することができる」といったようにまとめておくと後で役に立ちます。
*効果を伝える際には数字で伝えると相手にしっかり伝わります。
後は患者さん一人に処方されたらどれくらいの売り上げになるのかをあらかじめ計算しておくといいと思います。
1日2回投与する薬であれば1ヶ月で60錠です。
これに薬の価格をかければ売り上げからざっくりとした処方人数を計算することができます。
また先生から質問された内容はストックしておくことも重要です。
似たような内容の質問が多いので綺麗にまとめておくと別の施設で質問された際にすぐに対応することができます。
続いて医療業界の知識は先生との雑談や他社MRとの雑談には使えるので知っておくと役に立ちます。
有名どころだと
- ミクス
- 日刊薬業
- リスファックス
あたりです。
最後に意外と抜けているのが人についての勉強です。
人もある種の生物なので特性があります。
それを知っておくだけで有利に営業活動を進めることができます。
どうしても営業する商品(薬)の方に意識がいきがちですが、営業する相手は人なので心理学の勉強もおすすめです。
メンタリストDaiGoさんの本が心理学の解説ではわかりやすいと思います。
僕も何冊も読みました。
2-3.会話力を上げる
営業の仕事はほぼ全て会話です。
従って会話力の強化は大切です。
具体的には
- 自分が言いたいことを言語化する力
- 相手に聞きたいことを的確に質問するスキル
- 相手の立場になって考えることができる共感力
- 相手の話をしっかり聞く力
- 提案力
これらの力を総合して僕は会話力と呼んでいます。
面白いことを言える=会話がうまい
と勘違いしている人が結構多いですが、MRは芸人ではないので営業では特に面白いことを言わなくても問題ありません。
この5つの能力をしっかり磨けば確実に会話力が上がるので面会を有利に進めることができます。
面会でのポイント
面会の際に重要なことはこちらのペースで会話を進めるということです。
僕が新人だった時は相手のペースで会話が進んでいました。
そうなるとこちら側の要求は受け入れてもらえないケースが多かったので、なるべく会話の主導権を握ることが営業では重要です。
言語化のポイント
自分が言いたいことを言語化するには語彙力を増やすことが重要です。
語彙力を増やすには定番の本を読むことに加えてマンガを読むことやアニメを見ることでも語彙力は増やすことができます。
語彙力を強化するにはいろんな言葉や言い回しを覚えてその意味を理解すればいいわけです。
従って、語彙力を会得する手段は様々だと僕は思っています。
また主語、動詞、目的語、補語、副詞をわかりやすく言葉に組み込むことによって比較的相手にこちらが伝えたい内容を伝えることができます。
説明するにはどうしても言葉を省略してしまうことが多いと思いますが、なるべく丁寧に話すことが大事です。
面会ではなるべく聞き役になる
営業では相手がなるべく話しをするように会話を進めることが大切です。
従って自分がベラベラと話していないかどうかのチェックは意識してやった方がいいですね。
僕もそうだったのですが、製品について勉強するとそれを相手に話したくなるわけですよ。
その欲求をぐっとこらえて相手の話を聞いたり適度に質問したりしましょう。
会話の主導権はなるべくこちらがとって主役は相手にしましょう。
バラエティー番組で言えば司会者的なポジションですね。
「場(面会)をうまく回しゲスト(営業相手)を引き立てる」そんな面会ができればいいですね。
基本的には相手が多く話すように会話を進めますが会話の流れでこちらの説明が必要な時がきたらそこは話してください。
この場面ではこちらの説明を相手が欲しています。
この機会を会話を進めながら待ちます。
例えるなら満腹状態の人をずっと観察していてお腹が空いたであろうタイミングで料理を提供する感じですね。
共感力をつける
相手がどんなことを考えているのかをある程度推測できればいい提案をすることもできますし適切な対応をすることができます。
それには相手の立場になって考える力である共感力が必要です。
これを高めるのはひたすら相手の行動事実と言動を照らし合わせて相手の思考パターンを解読します。
これらを続けるとなんとなく相手がどんな人であるのかがわかってくるのであとはそれをもとに会話したり提案したりすればOKです。
ちなみに共感する時に大切なことは相手と同じ意見をなるべく言うことです。
なんでも「イエス」と返し続けると「こいつ、とりあえず”はい”って言っておけばいいと思っているな」と思われてしまいます。
こうなるとこちらの言葉の重みが軽くなってしまいますので相手が考えていることを常に想像しながら会話を進めることは重要です。
例を出すと相手がある話題に対して否定的な意見を持っているとわかったらこちらも同調するのがいいですね。
何かを否定することは通常リスクが高いことですが、相手と同じ意見であれば大丈夫です。
パート3.戦略を立てる
MRの営業において戦略を立てることは重要です。
なぜならば稼働できる時間には限りがあるので無駄をなるべく省いていく必要があるからです。
また手当たり次第に営業しても成果は出来にくいです。
初対面の人にいきなり旅行行こうと誘っても断られることは容易に想像できますよね。
営業も同じでしっかりとしたステップを踏んでいく必要があります。
ただ正直売る製品によって戦略は異なるのでなんとも言えないのが本音です。
従って、ここでは一般的に確立している方法をご紹介します。
3-1.製品力を確認する
製品力がない製品は営業しても売れる量には限界があります。
爆発的に実績を伸ばすのであれば製品力のある製品を営業します。
製品ラインナップはそれぞれの製薬会社で様々ですがその中でも製品力のある製品を中心にコールしていくと売り上げは伸びます。
一番やってはいけないのは製品力のない製品を中心にコールすることです。
これをやってしまうと全体の売り上げは伸びません。
ノルマの兼ね合いで製品力のない製品を営業しなければならないケースもあると思いますが合わせて製品力のある製品もコールしてください。
3-2.市場調査と面会難易度と採用確率
最初にやることは市場調査です。
市場がない施設に訪問しても売り上げは上がりません。
市場が大きい先を特定できたら次に面会難易度を確認してみます。
これは色々ありますね。
月2回は面会できる先や月1回しか面会できない先や3ヶ月に1回しか面会できない先など様々です。
僕の経験上最低でも月1回は面会できないと営業活動はほぼ進展しません。
このような施設ではラッキーで新規採用になってその製品の製品力がある場合は勝手に売り上げが伸びていきますが、そうでない場合は新規採用は程遠く増量もほとんど見込めません。
パート4.売り上げをあげる
MRは営業であるので売り上げを上げることがMR活動の目的の一つになることも確かにあります。
本来であれば薬は適材適所に使用される方がいいと思いますが、オトナの都合でそうゆう訳にもいきません。
このことに関してはこちらで詳しく書いています。
従ってここでは売り上げを上げるという目的にスポットを当てていきます。
ちなみに僕が辿り着いた結論は営業で成果を出す裏技は存在しないということです。
どれだけ基本に忠実に動けるかが売り上げUPの一番の近道だと思っています。
従って、基本的なことの紹介が多くなります。
4-1.訪問頻度と訪問計画について
売り上げをあげるためには月2回の訪問が適切です。
これはいろんなデータを見ても僕も経験からも間違いないですね。
ただ、面会頻度を記録しているような施設(面会頻度を重視している)には大口先だったら1週間に1回、中口先だったら隔週(2週間に1回)で訪問してください。
このような施設にはしっかりと決まった頻度で訪問しないと売り上げを減らされますので要注意です。
実際にMRノートをつけている医療機関もありました。
「最後に訪問した日付」や「最後に説明会を実施した日付など」を細かく記録していましたね。
僕がお世話になっていた先生から実際に聞いたのですが、売り上げを伸ばしているMRはきっちり一定のリズムで訪問してるとおっしゃっていましたね。
一定のリズムで訪問するには訪問計画をしっかり立てる必要があります。
訪問計画の立て方は絶対に訪問しなければならない施設をきちんと訪問できるように優先的に埋めていきます。
これは月間訪問計画として組むのがいいです。
月2回を目標とするのであれば月2回しっかり訪問できるように訪問計画に入れます。
月間訪問計画はスカスカで構いません。
絶対に訪問しなければならない施設の訪問計画だけ入っていればOKです。
次に週間訪問計画を毎週立てます。
これはなるべく具体的に組むことをおすすめします。
週間訪問計画を立てる際にはある程度フリーな時間を確保しておくといいです。
毎日何かしらの予定が飛び込みで入ってくる可能性が高いのでその時間をあらかじめ確保しておきます。
飛び込みで入ってこないのであれば訪問してもいいですし、内勤してもいいですね。
この空白の時間を作るだけで計画はうまく機能します。
また計画を立てる際には各施設の所用時間も計算しておくことが大切です。
この所要時間をうまく把握できると無理のない計画を立てることができます。
ちなみに僕は最終的に1日3軒しっかり訪問できればOKとしていました。
余裕があればもっと訪問してもいいですしどんなにうまくいかなくても最低3軒はしっかり訪問するというルールを作っていました。
高すぎない目標の方が継続率は高くなります。
4-2.信頼関係を構築しつつ売り上げを伸ばしていく
まずは話を聞いてもらえるように信頼関係を構築します。
あまり信頼されていない段階では基本的にギブを中心に行います。
知らない人からいきなり商品を勧められても買わないですよね。
だから最初は相手にとって有益な情報をひたすらギブします。
ギブし続けた結果「このMRは有益な人だな」とある程度顧客に信頼されてきたら営業開始です。
最初は現在相手が改善したいと思っていることをヒヤリングします。
ヒヤリングに関してですが相手の内部情報は信頼関係がある程度構築できてからにしておいた方が無難です。
僕は過去にあまり信頼関係のない得意先で「何でそんなことを聞くのか」と軽く怒られたことがあります。
そしてヒヤリングしつつ顧客の悩みを把握します。
ヒヤリングが完了したらその悩みを自社製品を使うことで解決できるかどうかを考えます。
できるのであればそのまま製品の説明をして「まず何例か試してみてください」と言って採用です。
ポイントは実際にその製品を相手に使って頂いて相手に「これいいな」という印象を持ってもらうことです。
相手が困っている状況にありかつその悩みを自社製品を使うことで解決できるのであれば採用はそこまで難しくないですね。
僕の経験からも相手に自社製品を使って頂いて、その製品にいい印象を持って頂かないと処方量はあまり伸びません。
だから最初の何例かは本当に大事です。
従って、高確率で効き目が出る対象を明確に説明する必要があります。
効き目が出にくい層に最初使ってしまうと「これダメじゃん」という悪い印象を持ってしまう可能性が高いです。
こちらが紹介した製品に相手が好印象を持ってもらえたらあとはエスカレーターのように伸びていきます。
ただこの一連の流れはかなりうまくいっているケースです。
例えれば喉が渇いた人に水を差し出しているようなものです。
喉が渇いていれば目の前に水があれば飲みますよね。
営業も相手のニーズを満たすことができれば比較的簡単に採用、増量となります。
ただ、このようなケースばかりではないのが営業という仕事です。
先に書いておくと製品自体の効果は変わらないです。
だから製品力を上げることはMRの力ではほぼ不可能な話です。
そこで売り上げを伸ばすために相手のニーズを拡張するような活動をします。
よく言われることが
- 潜在患者の掘り起こし
- 疾患啓蒙
です。
このケースでは困っていないといえば困っていない状態です。
ただ治療するとQOLが増します。
このケースでのMRの役割は潜在的な悩みを発見してその解決策を提案するということです。
相手が悩んでいるのであればそれをヒヤリングすればいいですが悩み自体に気付いていないのであればまずは悩みを発見することから始めます。
しかも相手が気づかないということは放置してもあまり支障がないものが多いわけです。
だから仮に相手の潜在的な悩みを発見したとしてもなかなか解決へのステップに繋がりにくいです。
僕もMRをやっていた時にこの潜在的な悩みの発見や啓蒙活動はなかなかうまくいきませんでした。
そこでたどり着いた結論は相手との信頼関係の重要性です。
放置しても問題ない悩みに関してはMRを相手がどれだけ信頼しているかで行動が変わってきますね。
相手がMRを信頼していればMRの提案を受け入れて行動に移る可能性は高いです。
何か目に見える問題が起きないと人はなかなか行動することができません。
4-3.政策は新規採用、増量共に有効な手段
政策(説明会、講演会、Adm、社内講演会、web講演会など)を入れるタイミングはいつでも大丈夫です。
新規採用にも効果的ですし、増量にも効果的です。
相手が引き受けてくれれば信頼関係構築にもプラスに働きます。
従って、経費が許す限り積極的に活用していきましょう。
僕がMRだった頃は経費をバンバン使ってMR活動していました。
それなりに必要な経費であれば上司も許可してくれます。
4-4.信頼関係を構築しただけでは売り上げは伸びない
MRのことを信頼している段階ではあくまでこちらの話を聞いてもらえるだけです。
従って、信頼関係を構築した後が大切です。
しっかりとデータを訴求して使ってもらえるように営業する必要があります。
過去の僕は信頼関係が構築できれば相手が気を利かせて自然と使ってくれると勝手に思っていました。
ただ、製品の説明をきちんとして提案したり相手に響くようなメッセージを残していかないとやっぱり売り上げは伸びないと実感しましたね。
だから信頼関係の構築はあくまでスタートラインです。
これから始まります。
4-5.熱意は大切
僕は最初熱意なんて関係ないと思っていました。
ただ、営業で成果を出すには熱意は重要です。
例えば誰かに感謝を伝えたいと思った時に
「ありがとう」と伝えるとします。
会うたびに毎回「ありがとう」と言われると徐々に相手の感謝の気持ちがこちらに伝わってきますよね。
一回だけありがとうと言われることに比べれば大きな差になります。
このように繰り返し同じ動作をすると相手に気持ちが伝わりやすくなります。
またありがとうと伝えることと同時にプレゼントをいっしょにあげると感謝の気持ちがより伝わりやすくなります。
このように言葉だけでなくプレゼントも添えるとより一層相手に気持ちが伝わりやすくなります。
MRの営業でも同じで相手が薬の特性を理解して使ってみようかなという気持ちになったならば熱意を伝えることは大切です。
最後の後押しは熱意です。
*最初から熱意をアピールしても効果が出ないことが多いです。
理由はそもそも薬を使ってみようかなという気持ちになっていないからです。
相手にしつこいと思われてしまいます。
パート5.小技集
ここではMRの営業における小技集を書いていきたいと思います。
他社MRとの関わり
同じエリアの他社MRとの関わりはMRの営業において重要です。
挨拶も全くしないようなMRも中にもいましたが、僕の考えでは他社MR とは積極的に絡んだ方がいいと思います。
この理由に関してはいくつかあってまず一つ目が情報交換をすることができるという点です。
自分も情報を相手に提供しないと相手から情報をなかなか教えてもらえませんがいい感じでWIN-WINの関係を築くことができればかなりMR活動を優位に進めることができます。
MRの営業において様々な情報の把握は必須事項です。
もう一つの理由が仕事がしやすくなるということです。
面会に行った際に知っている人がいればなんとなく心が和みますよね。
さらに行事参加した際にも知っている人がいれば安心感がありますよね。
こんな感じで他社MRと知り合いになっておくといいことが多いので積極的に他社MRと絡むことをおすすめします。
エリアのグルメ情報
エリアのグルメ情報はかき集めておくと役に立ちます。
自分が食べるのはもちろんですが先生との雑談にも使えます。
グルメ情報は知っておくとお得です。
貪欲に知識を増やす
常にいろんなところから知識を得ようとする姿勢は大切だと思います。
またヒラメキも大事にしておくといいですね。
ただ情報を増やす際に注意してほしいことは情報の信憑性です。
嘘の情報を信じてしまっては逆効果です。
だから必ず情報は複数から入手して吟味した方がいいですね。
微妙にニュアンスが違うことが多々あります。
適度にサボる
成績がいいMR程意外とサボっています。
大切なことはメリハリです。
特にMRの営業は比較的1日の営業時間が長いのでフルパワーでやっていたらパフォーマンスに支障が出ます。
適度にサボってリフレッシュすることは大切ですね。
パート5.予算の連続達成
これは別に書いているのでそちらを参考にしてください。
あとがき
今回は僕がMR時代に学んだことを全て凝縮して書きました。
MRの営業スタイルは十人十色です。
今回ご紹介した方法はあくまで僕がやっていた方法です。
MRの営業に悩んでいる方の助けになれば幸いです。
こちらもぜひ読んでみてください。