「MRが製品を好きになれば売れる」ということはよく聞く言葉です。
成功事例の報告などで最後にこれを押してくる人は多くいます。
これについて僕の意見を書いていきます。
最低限好きになればいい
これが僕の考えです。過剰に好きになる必要はありません。というのも自社製品を好きになりすぎると競合品との正確な比較ができなくなるからです。
会社に在籍する時間が長ければ長い程自分がいる会社に対して愛着が湧くように製品も売っている期間が長いとそれなりに愛着が湧いてくるものです。
特にMRがコールする製品は会社の製品の中のごく一部の製品です。会社がこれから売っていこうと考えている製品はそんなに多くはありません。
その製品について毎日のように勉強して営業しているのでだんだんと自社製品のことを好きになっていくのが普通です。ただこれってすごく危険なことです。
確かにその製品には優れているポイントが必ずあります。しかし推してはいけないポイントも同時に存在します。
好きになりすぎるとこの押してはいけないポイントすらメリットとして訴求してしまうことがあります。
MRの顧客である先生はいろんなメーカーから毎日のように薬についてのPRを受けています。だから製品同士を比べればそれぞれの薬のいい部分をすぐに発見することができます。
自社製品に関して都合のいい情報ばかり提供してくるMRはあまり好かれないです。だから僕の製品に対する理想の考え方は「フラットな思考を大切にする」です。
人間は自分にとって都合のいい情報を集めようとするバイアスが元々備わっています。従って何も考えずに営業していると結局自社の有利な情報しか提供できなくなります。
あくまで客観的にみつめてください。
フラットな思考とは
フラットな思考とはどんな思考かについて書いていきます。それは客観的にみて勝負できる点をしっかり訴求する思考です。(中立の立場)
自分が好きだからとか自分が売りたいからみたいな自我の押し付けのような思考は絶対に営業ではNGです。
自分がいいと思っても他と比較してダメそうならばすぐに手を引くことも重要です。あとデメリットを全部メリットに裏付けて紹介するのもあまり良くないです。
デメリットに関しては偽りなく紹介して対処法を説明します。デメリットはあくまでデメリットなので推すべきポイントではないですね。
防御での製品に対する信頼性
よく営業をしていると今使っている薬剤の方が使いやすいからあなたの会社の製品は使わないというニュアンスの言葉をよく言われます。
ここで「この薬は売れないのではないか」と思うわけです。
僕が新人の時に何もわからない中先生から「この薬は使わない」と言われる度にそんなことを帰りの車の中で思っていました。
このようなことを言われる度に製品が嫌いになった時期もありました。営業すればする程否定的な言葉が返ってくるので「もう営業やだ」なんて思う日もありました。
ただ製品ごとの目標があるのでそんなことも言っていられません。だから製品を好きにならなくても信じるようにしました。
この薬は絶対に役に立つと思って製品のPRをするようにだんだんとなっていきました。
製品を信じていると相手からネガティブな意見を言われてもそんなに気にならなくなりました。信じている部分があるからこそなんだと思うことが多くなったからだと思います。
これが好きになってしまうとそんなことはないとか変な執着心みたいなものが生まれてしまいます。この感情は営業する上では邪魔なのでさっさと排除する必要があります。
売れないと思って売ると本当に売れない
これは間違いないです。
売れてない時に思ってしまいがちなことがですが営業している人がこんなネガティブなことを考えて売っていたらまず売れません。
好きになる必要はありませんが売れないと思う必要はないです。あくまでフラットな思考がベストです。
ネガティブなことを考えるとメリットが見えにくくなります。仮にメリットを発見できたとしても迷いが生まれてしまいPRが弱くなってしまいます。
諦めないことって大切なんですよね。これに気づくまでに僕も試行錯誤しながら営業してました。
その中で生まれたこの考え方は自信を持ってオススメします。多少ブレる時はありますが新製品が発売になる際にも基本的にこのスタンスで営業してます。
メンタル面で負けないことが大切ですね。
まとめ
売り上げを上げるには知識を身につけたりプレゼンや会話についてスキルを身につけることはすごく大切ですがどうやって立ち振る舞っていこうというスタンスも重要です。
今一度自分のスタンスについて考えてみるのも面白いと思います。外から自分を覗くと見える世界があります。製品を信じていればその知識の習得もすんなりいきます。色々とメリットが多いのが製品を信じることですね。
最後まで読んで頂きましてありがとうございました。
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