MRの営業で新規採用が難しい理由を考えてみた-相手側の問題-




こんにちは。

今回は新規採用がなかなか取れない理由の中でも「相手側の問題」について考えてみます。

 

MRをやっていれば新規採用がなかなか取れないという悩みに少なくとも一回くらいは遭遇するかと思います。

具体的には

  • なぜ新規採用にならないんだ
  • 早く新規採用取りたいなー
  • あそこが入ればなー

などの悩みを一度くらい経験したことがあると思います。

 

新規採用は営業する上でも大切な目標です。そもそも口座がないと薬は売れませんから新規採用は最初の目標になります。

 

MR以外の営業でも新規採用は重要だと思います。新しい顧客を作りどんどんと売り上げを拡大していくと思いますので参考になるかと思います。

既存品で間に合っている

まず理由として一番に考えられるのは既存品で間に合っている状況だからです。薬の種類は以前に比べて数が増えました。疾患一つに対して何種類もの薬剤があるというのが現状です。

 

ただそうでない場合もあります。

 

アンメット・メディカル・ニーズ(Unmet Medical Needs)と呼ばれています。簡単に解説すると患者さんはいるのに有効な薬が少ないという状況です。このようなニーズを満たすために日々製薬会社で研究開発が行われています。

 

このアンメット・メディカル・ニーズを満たすような薬は新規採用もされやすくこれからの医療貢献も期待されるということです。

 

またオーファン・ドラッグ(Orphan Drug)というのもあります。日本語に訳すと”希少疾病用医薬品”です。これは患者さんは少ないけど治療薬として期待されている薬です。主に難病の治療に使われる薬が多いです。

 

このアンメット・メディカル・ニーズを満たす薬とオーファン・ドラッグを除けばすでに第一線で使われている薬がある状況ですので新規採用は当然難しくなります。

 

従って既存品で十分間に合っているという状況になるわけです。間に合っているので新しい薬をわざわざ採用する必要がないということですね。

新しく薬を使うとなるとパワーが必要

先生が今まで取り扱ったことがない製品を新たに取り扱うことになるとそれなりの準備が必要になります。

 

どのような準備が必要になるのかを書いていきます。

先生がする必要のある準備

  • その薬の使い方を覚えなければならない
  • 効果と副作用を把握しなればならない
  • 今採用しているメーカーからサポートを受けられなくなる可能性もある

このように新規採用となると相手側もやることが多いです。

 

また新規採用によって新たに得るものが少なければリスクの方が大きくなってしまいます。リスクがある以上相手は簡単に決めることはできません。

薬の使い方を覚えるのは大変

新しく使う薬は先生にとって未知の領域であるので使い方を覚えるためには時間と労力が必要となります。

 

ただ先生はいろんな薬を使っていますのである程度ポイントを抑えればその薬の特性を把握できると思います。

 

従ってそんなに大変なことではないですが時間はどうしても必要となります。

効果と副作用を把握するのは大変

新しく薬を採用するとなるとその薬の効果と副作用を先生はある程度把握する必要があります。もちろん効果と副作用は薬によって違います。

 

ということはこれらの知識を習得する必要があります。従って多くの時間がかかります。

メーカーとの関係性がある

どの製薬会社も力を入れている領域があります。

 

先生はメーカーの力を借りて薬についての情報を得ているので使い慣れている薬を扱っているメーカーは先生にとって結構大切な存在です。

 

先生が普段使っている薬の新しい情報は必要ですし製薬メーカーとしても情報提供する必要があるので長い付き合いのあるメーカーのサポートはなくてはならないものだったりします。

 

今ではインターネットで情報収集が可能な時代ですが直接聞きたいこともあると思いますのでMRに聞くことになります。

 

仮にメーカーからの恩恵がなくなるとそれに変わるものを見つける必要があります。それがすぐに他が見つかるとも限りませんので長い付き合いのあるメーカーとの関係性は強いです。

システム上の問題

新規採用となるとそれぞれの医療機関で独自のシステムがあるので厳しいケースもあります。一般的なことを書いていきます。

開業医の場合

開業医の場合、院内処方か、院外処方かで話が変わってきます。

院内処方の場合

院内処方は少しずつ減ってきています。医薬分業が進み調剤に関しては調剤薬局に任せる流れができています。

 

ですが院内処方の開業医も実際にあるので紹介します。院内処方の場合は新しく薬を入れる時に他の薬と入れ替えるケースが多いです。

 

これを「一増一減」とかって言ったりします。

 

減らすものがないと新しく入れることはできないということを念頭に置いておいてください。

院外処方の場合

院外処方の場合は「一増一減」の場合があまりないので特に考えることはないです。

処方さえ出れば薬局に採用となります。

病院の場合

病院の場合は院外処方、院内処方関わらず採用する上での審査(薬審)があるケースが多いです。この審査は病院によりルールが色々あるので必ず調べておく必要があります。

 

例1:発売して○ヶ月立たないと採用できない

例2:薬審は半年に一回しかない

などです。

 

またグループ採用というものもあります。

 

病院は所属しているグループがあることが多いのでその本院で採用にならないと分院では採用できないといったルールもあったりします。

 

僕の経験では規模が大きい病院(病床数が多い)では薬審の過程が長い傾向があるような気がします。

最後に

新規採用は必ず通る道です。

採用になかなかならない場合はなぜ新規採用にならないのかを分析して適切な判断をしてくださいね。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

MRの営業で新規採用が難しい理由を考えてみた-自分の問題-

2017年8月3日




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